「どうした?」


広原はくしゃっと私の頭を撫でながら言った。


…なんか、私が小さい子供みたいじゃん


「別に、なんでもないっ」


パシッと広原の手を叩いた


「んな、泣きそうな顔して言われても説得力無
 いんですけど」


優しく笑って言った


そんな広原に私は気を許してしまったのかもしれない。



「真面目にさ、福原どうした?
 俺でよかったら話聞くぜ?少ししか時間取れ
 ねぇけど…」


広原は優しい。
けど、その優しさを素直に受け取ることが出来るほど私は素直じゃない。


「ありがたいけど、遠慮しとく…」


広原は、まだ納得してないっていう顔だったけど私が頑なに話そうとしないから多分、あきらめたんだと思う。



「そっか」


「ぅん………」


「まぁ、気が向いたらいつでも言えよ?」


俺、相談とか結構されんだぞ?
と得意げに言い張った。


「おっけ」


私は軽く返事を返して、


「じゃあ、またね」


……と言って買い物を再開した。


広原も、おう、とだけ言って買い物に戻っていった