『だから、留年の危機なんだよ 頼むから何とかしてやってくれないか?』 この通りっ!と 手を合わせてきた担任を見ると 同情したくなった。 『わかりました』 しかたねぇな……… あいつのためなら いくらでも教えてやるよ……… と、俺は杏樹の先生をすることになったのだ。