「どうしたらいいのかな?」
初めて自分の中に
現れた気持ちに心も頭も
ついていかなかった。
『そんなの、決まってるわよ
伝えれば?相手は好きだって
言ってくれてるんだから
杏樹が、言ってくれるのを、
きっと武下はまってるよ?』
まってる……
その言葉に
勇気をもらった。
そうだよね、
どうしようとか思ってる間も
武下くんは
待っててくれてるんだよね……
そう思うと、
武下くんに会いたくなってきた。
「瑞穂………っ!」
『ん?』
「あ、あたし!武下くんに
会ってくるよ!!!」
ケータイを持ってない方の手で
ぎゅっと拳をつくって
気合を入れる。
『ふふっ思う存分自分の気持ちを
伝えたらいいよ』
「ありがとう!瑞穂!!」
お礼をいって、電話をきって
今度は武下くんに電話をかける。