「おーおーおーやっとそこまできたのか〜」
家に入り、部屋に直行。
服も着替えずベットにバタンと
倒れこむあたし。
そんな時
瑞穂からの着信。
「はぃ、もしもし……」
『えっ!?なんか暗くない!!?』
う、うるさい……
モヤモヤした気持ちに
瑞穂の大きな声は響く。
「まあ、なんかあったんでしょ?
話してみなさい」
お母さんになだめられるような
言い方にやけに
安心感を感じて
今日あったことを
全部話した。
そして、帰ってきた答え。
「そこまできたか〜」って、
瑞穂はなにか知ってるの?
『んーとさ、向こうは杏樹を好きだって
はっきり言ったんでしょ?』
「うん」
『ならさ、答えは素直になれば
わかることだよ?』
「素直に、なること………?」
自慢じゃないけど、
あたしはそんなにひねくれてない。

