幻想鏡華伝~華鏡の羽衣~


記憶だから確かだけど、一緒だったような…

私の腕にある刻印は、紅色。

天って人の刻印は、紫色。

だけど、形が同じだったような気がする。

同じだったら、私、何かあるのかな…?

ーーブンブン

いや、今考えても無駄だよね。

また後に何かあったら気にするようにしよう…

ブツブツと心の中で色々考えていると

「色葉?ぼーっとしてるけど大丈夫か?」

新見君が覗き込んできた。

「へっ?あ、うん…大丈夫っ!」

「そっか?」

そう言うと、新見君は自分の席に戻っていった。

て言うか、私新見君見たいな人?苦手かも…

今だって覗き込むだけでも距離近かったし…

そんなに視力悪いのかな?

それならメガネかければいいのにね…?

「あ、そうだ。さっちん」

「んー?なぁにー?」

「今日って、お祓い行くの?」

お祓いかぁ…

ここ数ヶ月やってなかったかも。

そろそろやらないと、殊哩誡鞁様に怒られちゃうよね。

「最近やってなかっから行こうかな」

「じゃあさ、私がいつもお祓いやってるところで一緒にやらない?」

「うん、いいよ」