幻想鏡華伝~華鏡の羽衣~


そう言って、その人の写真を渡してきた。

『数人写っているけど、天はこれ』

そういって私の影は奇辺野祇と言う人を指指した。

銀髪のロングヘアーで紙のように真っ白な肌。

青色の目をしていてゴスロリのような服装をしていた。

そして、一番気になったのが…

「刻印…?」

鎖骨の辺りに、黒っぽい紫色をした刻印があった。

『じゃあ、頑張ってね』

そう言うと私の影は消えていった。

それと同時に黒かった周りもいつもの校舎の風景に戻っていった。

――――――パタパタッ

「紗槻、いきなり止まってどうしたの?」

「う、ううん!大丈夫」

サッと写真をポケットの中に隠した。

『捕まえに来ている術者の名前は、奇辺野祇天。女よ』

奇辺野祇天って言う人に気をつければいいのか…。

退治はしちゃだめだよね。

写真から見ると人間みたいだったし…。

「そういえば今日の体育、武道系やるって言ってたよね?」

「え。武道系って、私がやるような戦闘系の授業…?」

「それに近いようなやつなんじゃない?まぁ、習い事でそうゆうことやってるって紗槻言っちゃったもんね。もしかしたら、お手本やったりするかもよ」

う、うそ…、私がやるようなのって符とか血液使うんだけど…。

自己紹介で言わなきゃよかった…。