幻想鏡華伝~華鏡の羽衣~


「影が私の目の前に現れるとは…夢でも見ているのかな?」

『夢じゃないわ。現実よ。そう思うのは周りが真っ暗のせいかしら?』

じゃあ、ここは何処?

まさか、現実の世界じゃない…?

もしそうだったら、唯笆はどうなったの…?

『でも安心して。今日は知らせに来ただけ』

「知らせ…?」

『紗槻ちゃんは、“華鏡世”と言う世界を知っているかしら?』

華鏡世…?

『その様子じゃ知らないみたいね…。いい機会だから教えてあげるわ』