私の選択で、心ちゃんが助かったのは確かなこと。


でも、今更私は選択を後悔しているのかもしれない。


ディフに対する恋心は留まるところを知らずに膨らみ。


彼を思うだけで、胸が辛く痛んだ。


ああ、私は死ぬんだな。


不思議と怖くはなかった。


ディフに想いを告げられればそれでいい。


心ちゃんを置いていくことになる。


私の涙が尽きれば心ちゃんも死に絶える。


私の身勝手で家族を殺す。


彼女が死ぬとき。


その時に彼女の手を握るのは、私じゃない。


でも、きっと、絶対。


ディフがあの子の手を握ってくれる。


そう、信じてる。


自分勝手だけど。


私は死が怖くはないのだもの。


家に帰ろう。


そして、想いを伝えて別れよう。


何時かまた。


廻り会うことを祈って。