そして、私は一人。


死を待つばかり。


愛する鈴音が元気に暮らせるように。


我が神心音が……もうやめよう、意地を張るのは。


愛する心音も元気に暮らせるように。


最低の姉でごめんなさい。


二人とも、強く生きて。


微睡むように意識を漂わせていたら、雨は止んでいた。


太陽の光が瞼に当たる。


彼の手のような温かなぬくもり。


薄く目を開くと虹が見えた。


ああ、なんて。


『綺麗』