振り返るとそこには案の定。


俺の義母がいた。


血液を何度も何度も重ねたような赤黒い髪。


どろり、と濁った感情のない目。


着ている着物は髪と同じ色。


こちらは実際に血液で染色したらしい。


裾に羽ばたくのは雲雀。


可愛らしさなんて微塵もない禍々しさ。