人魚姫と海の涙

「私、心ちゃんとずっと、一緒にいて、いいんだよね?」


いつもはお姉ちゃんみたいに頼もしい鈴ちゃんの声が震えていた。


大きく見開かれた瞳からは透明な滴が落ちてきていて。


そんな鈴ちゃんに僕は、残酷な答えしか返すことが出来ない。


「僕が、生きていられる間なら」


僕は、大きすぎる魔力にだんだんと生きる力を奪われていく。


病のような、呪いのような理不尽極まりないルール。


僕の言葉に鈴ちゃんの目は大きく見開かれる。


絶望。


だけじゃなかった。


その目には確かに希望が見えている。


何故?


そう問いかける前に彼女は社を飛び出した。