人魚姫と海の涙

「心ちゃん、心ちゃんっ!目を、覚ましてっ」


僕を覚醒させたのは、鈴ちゃんの涙声だった。


「…………鈴ちゃん。無事、だったんだ。よかったぁ」


僕の嘘偽りのない言葉に彼女は更に涙を溢れさせる。


「一ヶ月の間、私、一人ぼっちだった。


誰も、私の本心をわかってくんない。


私、いい子ちゃんでいるの、もうやだよっ」


鈴ちゃんにしては珍しい、感情を露にした声。


その声から、僕は鈴ちゃんをどれ程傷つけたか思い知った。