内側から響くような頭痛に耐えながら わたしは一階廊下の突き当たりにある 保健室のドアをゆっくりと開けた。 「─失礼します。」 「あら〜?保健室に入るときは ノックぐらいするものよっ」 無駄に広い保健室の 奥の椅子に座っている保健医 美波 笑華(みなみ えみか)先生は 笑顔で続けた 「2年の青峰さんよね…?どうしたの?」 ─その表情は40代とは思えないほどの 抜群の美しさ。 同じ女でも魅力を感じるほど…