校門をくぐると、靴箱前に貼り出されているクラスわけの名簿に、たくさんの新入生たちが集まっていた。
その様子を見て、お母さんが言った。
「どうする?お母さんも一緒に行ったほうがいい?」
「大丈夫、自分で見てくるよ」
そう言って私はその人だかりの中に入る。
全然見えないなぁ。
いくらかき分けても、人、人、人。
いったいいつになったらこの人たちはどいてくれるんだろう、なんて思いながら、必死になってかき分ける。
ようやく貼り紙が見えた。
5組。なんて微妙なとこから見ているんだろう。
まぁ、とにかく名前を探そう。
5組にはなかった。
続いて6組にもなし。
7組……あ。あった!
そこには確かに私の゛前山結乃゛という名前があった。

