「えーみぃー」
絵美に事情を説明した。

「頑張って!!結乃!!」

今から私は
菅野君に話しかける。

心臓が壊れそうにばくばくしている。

菅野君は、立って友達と話していた。
でも、私が行くと、すぐに気付いてくれた。

私より、20センチ以上背が高い彼は、私を゛どうしたの?゛という顔で見下ろした。

「さっきの紙……私持っていくけん貸し……て」

めちゃくちゃ緊張して、口が震えている。
「あぁ、事務室に持って行くやつやろ?俺、今日どうせ残らんといかんし、持って行っとくよ」

「えっ、いいよ?」

「大丈夫、いいよいいよ、ありがとう」

「ごめんね、ありがとう」

頼んじゃった。
けど、話せてよかった。