そんな空気を周りも敏感に感じ取って。 わたしは高梨さんが呼び出されている場面にたびたび遭遇した。 罵られながらも凛と立っているその背中を見て、かっこいい、と素直に思った。 何を言われても、何をされても、高梨さんは北条くんのそばにいて、空を見上げていた。 高梨さんに対する憧れ、の気持ちはどんどん大きくなって。 わたしは図書館で、北条くんが一人、図書委員をやってるところに行って断及したことがあった。