高梨さんと北条くん


授業中に隣を見ると、いつも以上にぼうっとして空をみているきがして、その時間が終わってから、少し話しかけた。

「…なんだったの?」

高梨はこちらをちらっとみてからまた空を向いてこたえた。

「…なんていうんだろう。…コクハク??」

コクハク…告白!!!

「えっ!え!えーー!ちょっと、え?!」

「えしか言ってないし」

それにしても落ち着きすぎじゃないか。

「こ、こういうことは今まで何回も?」

「一年の時は10回くらいあったかなあ。二年になって全く来なくなったから落ち着いたのかと思ったけど。」


…やばいじゃないか!

なんだよ、なに余裕こいて和菓子食べる顔見れれば十分とか思ってたんだよ、俺!!

「でも、なんで知らない人にいきなりコクハクなんてできるんだろう。」

ボソッとつぶやいたのが聞こえて、少し高梨の方を見る。

「…がいけんがおなじだったら…誰でも、いいのかな…」

空をみてまどろんでいたのだろう徐々に眠りに入ったらしく、最後の方はなにを言ったんだかわからなかった。