その子は熱心に教えていたけれど、指導を受けている方は髪をいじって全く見もしなかった。

鈍感な方ではなかったから、その態度をみて、認めた。

この人たちは俺目当てなのか。

それから普段は決して開かれないようなミーティングを開いた。

「部活をやる気がない人は退部して欲しい。本当に料理が好きで、上手くなりたいと思う人たちだけ残って欲しい。」

そう言うと髪をいじっていた子はキレ気味に退部届けを提出してきて、部員数は平年通りの人数に落ち着いた。