それから夜に和菓子作りに励んだから、流石に料理が好きな俺でも、部活でさらに、となると疲労を感じざるを得なくて、指導に徹した。

部長になってから部員数が急増して、指導だけでも大変だった。

「北条く〜ん、ここ、わかんな〜い」

「北条センパイ!こっちこっち!」

方々から声がかかるから、忙しなく動く。

流石にこの人数は無理だ、そう思って俺と同じ料理部の古株の女の子に指導を頼んだことがあった。