「ねえお父さん!起きてよ、目を覚まして!ねえってば…お父さん…お願いだから…」
嗚咽が止まらなくなり、言葉にならない声が漏れる。
殺風景で、暗い部屋には私の涙がながれ、嗚咽が漏れるだけであった。
誰も動かない。
何も動かない。
視界に入るのは、顏に白い布をのせた父の姿。
涙で視界がぼやけ、ただ白いだけである。
涙が枯れるまで、と言うが枯れる気配はない。息があがっていく。頭がクラクラし始め、目の前が明らかに布ではない何かで白くなる。過呼吸だ。
近くの看護師が私の様子に気づき、肩を抱く。
「落ち着いて。ひとまずここを出ましょう。」
「嫌!」
看護師を振り切り、お父さんに抱き着く。
いつもそばにあったあの温もりは微塵も感じられない。
今度は看護師二人に無理矢理腕をつかまれ、渋々その部屋を出た。
「お父さん…」
私の声は、吐息となり誰かの耳に届くことはなかった。
2ヶ月前、癌をわずらっていた母が亡くなった。
父の会社は多額の借金とともに倒産し、日々の生活に追われた母は腹部の痛みを耐えることしかできなかった。
あまりの痛さに倒れ、病院に搬送されたころには手遅れだった。
宣告された余命はわずか2週間。別れはあまりにも早かった。
父と私は深い悲しみから抜け出すことはなかった。
その痛みが消えることなく、今朝父が亡くなった。
一瞬だった。
車を確認せず道路を渡ろうとした父は案の定車と衝突し、頭部を直に打ち、即死だった。
わずか数か月で両親を亡くした私に残された財産はわずか7万、そして大量の借金だった。
両親が亡くなったことでもらった保険金は全て借金返済に回され、手元に残った額はほぼ皆無だ。
手持ち金もなく、暗く沈んだ私を引き取ろうとする親戚はいなかった。
両親の住んでいた家に独りで住むことは苦痛だった。
しかし学校がなくなるわけではないし、近所の公立高校に確実に行くためには勉強もしなければならない。
2年という月日が流れるのは、思った以上に早いものだった。
嗚咽が止まらなくなり、言葉にならない声が漏れる。
殺風景で、暗い部屋には私の涙がながれ、嗚咽が漏れるだけであった。
誰も動かない。
何も動かない。
視界に入るのは、顏に白い布をのせた父の姿。
涙で視界がぼやけ、ただ白いだけである。
涙が枯れるまで、と言うが枯れる気配はない。息があがっていく。頭がクラクラし始め、目の前が明らかに布ではない何かで白くなる。過呼吸だ。
近くの看護師が私の様子に気づき、肩を抱く。
「落ち着いて。ひとまずここを出ましょう。」
「嫌!」
看護師を振り切り、お父さんに抱き着く。
いつもそばにあったあの温もりは微塵も感じられない。
今度は看護師二人に無理矢理腕をつかまれ、渋々その部屋を出た。
「お父さん…」
私の声は、吐息となり誰かの耳に届くことはなかった。
2ヶ月前、癌をわずらっていた母が亡くなった。
父の会社は多額の借金とともに倒産し、日々の生活に追われた母は腹部の痛みを耐えることしかできなかった。
あまりの痛さに倒れ、病院に搬送されたころには手遅れだった。
宣告された余命はわずか2週間。別れはあまりにも早かった。
父と私は深い悲しみから抜け出すことはなかった。
その痛みが消えることなく、今朝父が亡くなった。
一瞬だった。
車を確認せず道路を渡ろうとした父は案の定車と衝突し、頭部を直に打ち、即死だった。
わずか数か月で両親を亡くした私に残された財産はわずか7万、そして大量の借金だった。
両親が亡くなったことでもらった保険金は全て借金返済に回され、手元に残った額はほぼ皆無だ。
手持ち金もなく、暗く沈んだ私を引き取ろうとする親戚はいなかった。
両親の住んでいた家に独りで住むことは苦痛だった。
しかし学校がなくなるわけではないし、近所の公立高校に確実に行くためには勉強もしなければならない。
2年という月日が流れるのは、思った以上に早いものだった。
