家に向かって歩いた

気まずくてあまりしゃべれなかった

あと一つ角を曲がれば私達の家がある

お隣さんのため

最後まで一緒なのだ

そして

角を曲がろうかと言う時に

平祐が

「なぁ…!」

「なに?」

「お前さ好きな人いる?」

こんな事を聞いてきた

変な事を聞いてくる

まぁ、好きな人ではないが

気になる人はいる

でも、そいつは

モテるから多分彼女いるんだろうなぁ〜

と予測までしている

まぁ、隠す事もない

私が気にしている相手

それは…

何を隠そう平祐なのだ

こいつは野球部のエースで

背番号は4

ピッチャーなのだ

だいたいの女子は

平祐目当てでマネジャー志望

する子が多いらしい

「んー?好きな人って言うか気になる人はいるよ?なんでそんな事急に聞くの?」

平祐は少し困っていた

これは面白い

ちょっとからかってやろう

そんな悪心が目覚めてしまった

「彼女いるんでしょ?どんな子⁈」

こいつの事を探ろうとした

でも

「いねーよ」

「嘘だ!いないわけないじゃん!」