私よりもはるかに

先に着いていた平祐は

「お前、遅ぇな」

と笑いながら言った

私は

「しかたないでしょっ!」

そう言って平祐のところに駆け寄る

気付けば雨は止んで

ちょっと暑いくらいになっていた

雨で濡れた草花達は

もうすっかり乾いている

私は思いっきりそこに寝っ転がった

「平祐速すぎ。疲れたよもぉ~」

「仕方ねーじゃん」

そー言って平祐は私の隣に寝っ転がった

「空、綺麗だな」

「本当だね」

そう言って私は平祐の方を見てみた

すると、それに気づいた平祐が

こっちを向いて

ニコッと笑った

私もニコッと笑って

また2人で

夕暮れの空を見上げた