「はー…ダルいなぁ」 毎朝気合いをいれて巻いている髪もセットし終わり、 ふぅ、とため息をつく。 鏡にうつる水稀の顔は、うかない表情だ。 携帯の時計が七時四十五分をさす。 「さ、行かなくちゃ」 スクールバッグを片手に立ち上がり、玄関に向かった。 あくびをしながら気の抜けた声で「行ってきまぁす」と言って、家を出た。