そしてまた、キミに。




「…」

遠くなる清水君の背中を眺めていると、
愛子が耳元で呟いた。


「あの子、優に嫉妬してるみたいだね」

「え?」

嫉妬…
アタシに?

考えてみるけど、やっぱり自分には全く身に覚えがない。



「ねぇ、優。
私、優に話したいことがあるの。
これから時間ある?」

「うん」



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「あら、優ちゃん!
いらっしゃい」

「お久しぶりです」

愛子のお母さんに会うのは、アタシが栄養失調で倒れたとき以来。

この柔らかい笑顔に、小さい頃からよくお世話になった。


「ゆっくりしていってね」

「おじゃまします」