そしてまた、キミに。

【優side】




「あ。
またサボってるやーん」


夏休みも終わり、
2学期が始まってから約1週間。



「ホンマ坂口さんはヤンキーやな〜。
いい加減、先生に怒られんで」


「…そういう清水君もね」



まだたった1週間なのに、屋上で清水君と会うのはこれでもう3回目になる。

毎日じゃないし、約束をするわけでもないけど、なぜかいつも同じ日にここにやって来る。

昨日は清水君が先にココで寝てたっけ。




「俺、昨日教室戻ったら、担任に思いっきりシバかれてん」

「え」

「だからな、『昭和ちゃうねんからそんなんしたらアカン!』って。
『ママに言うでー』って言うたった」

「クス。何それ」

「でも無視しよんねんなー、アイツ」


その不思議な偶然は、いつもアタシに笑顔をくれる。