「…え。え、え…え?」
未だに状況を把握し切れていない俺を、
松田さんが急かす。
「清水君、早くロウソク吹いてっ」
言われるがままに、ロウソクの火を消す。
「おめでとう、清水君!」「おめでとー」
松田さんも先生も、
「おめでとう」
坂口さんも、みんなが笑っている。
「な、なんでっっ…何で知ってんの?
今日誕生日やって」
「清水君って結構人気あるんだよ?」
「本人に聞かなくても噂でね」
「…うわさ?」
「いーから、いーから!
ケーキ食べようよ」
「これ食べようと思ってたのにさ、清水君が色々食べるから焦ったよね」
「本当に。アタシお腹いっぱいだもん」
