「あのね。私…先生がーー」
''好き''
そう言おうと思っていたのに
最後の言葉は、
先生の手によって塞がれてしまった。
「ダメだよ、松田さん…
俺、松田さんのは聞けない」
え…?
「それ以上は卒業するまで言わないで。
…いや、多分俺が先に言うけど」
頭がこんがらがって、
先生の言葉の意味がうまく理解できない。
「松田さんからそんな言葉聞いたら、
俺は…教師と生徒っていう関係を忘れてしまいそうで、、怖いんだ」
先生は、塞いでいた手をゆっくりと放す。
「だから、卒業するまでは松田さんの先生でいさせて?」
