先生は、まるで心を読んでいるかのようになんでもわかってしまう。
やっぱり先生には敵わないや…
立ち上がった先生は、まだ途中だった黒板の掃除をしはじめた。
その隣に並んでお手伝いをする。
「あ、大丈夫だよ。
松田さんは座ってて」
「いーの。
私がやりたいんです」
「…本当?
ありがとう、松田さん」
…だって、先生の側にいたいんだもん。
一番高いところを拭こうと腕を伸ばした先生のポケットから小さな紙切れが落ちる。
「あ、先生。落ち…」
見ようとしていたわけではないけど、
拾ったときにそこに書かれていた可愛らしい女の子の文字が、目に入ってしまった。
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今日の5時に
体育館裏で待ってます
♡ゆみ♡
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