「だって…言うこと聞いてくれないし」 「……」 「…ちゃんとここで寝てくれる?」 「…」 清水君は、観念したように頷いた。 ベッドの隅に忘れられたタオルは、 清水君の熱ですっかり温かくなっていた。 「タオル、冷やしてくるね」 「………」 立ち上がって、 キッチンに向かおうとしたけど 「っ…」 それを、清水君の手が引き止める。 清水君はまるで、行くなとでも言うように 熱を帯びた瞳でジッと見つめてくる。 目を逸らそうとしても、 視線を絡められて逸らすことができない。