戻ってくれそうにないと確信したアタシは
火を止めて、そのままの状態で部屋に連れて行くことにした。
「もう…イヤやってばー」
「なぁー、、イヤやー…」
子どもみたいに駄々をこねる清水君。
一緒にベッドに座ると、諦めたのか
体を解放してくれた。
「…寝てないと治らないよ?」
「………」
清水君は拗ねたように下唇を突き出している。
「…あ。そうだ、熱測って」
買ってきた体温計を手渡す。
「…………」
拗ねた様子は少しも変わってないけど、
何も言わずにそれを受け取ってくれた。
ピピピピ…
「わ…38度もある。
清水君…病院行ったほうがいいよ」
そう言うと、清水君はさらにムッとした
表情になって怒り出した。
「イヤや!それだけは絶対嫌やもん。
…俺はココにおるから」
