そしてまた、キミに。




清水君…アタシのために、傘もささないで走ってきてくれたんだよね。
アタシのところに来てくれてからも、
どれくらい雨に打たれてたっけ…

風邪…引かないわけないよ。
逆に自分がなんともないほうが
不思議なくらい。


「ごめんね…清水君…」



それから動けなくなって、しばらくベッドの近くに座ったままでいた。

だけど、愛子が言っていた言葉を思い出して再び立ち上がる。


『清水君っていつも元気だから体調崩したら余計心配になるよね。
ちゃんと食べてるかな〜…』



清水君を起こさないよう静かに部屋を出て玄関のすぐ横にあったキッチンへ向かう。


冷蔵庫は、想像通りほぼ空っぽ状態。

お米を探すけど、炊飯器すらないこの家にそんなものがあるはずがなかった。


…いつもなに食べて生きてるんだろう。