そしてまた、キミに。




「つかまって…!!」

誰かが私の腕を掴んだ。



「松田さん、大丈夫!?」


宮本先生、、
走ってきてくれたんだ…



「俺が連れていきます」

先生は駆けつけてくれた担任の先生やクラスメートにそう言うと、バトンを次の人に渡し、軽々と私を横抱きにして保健室まで運んでくれた。



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誰もいない保健室。


保健の先生はさっき熱中症で倒れた生徒を連れて病院に行ったようだ。



「先生…迷惑かけてごめんなさい」


先生の話によると、突然失速した私に、すぐ後ろを走っていたさっきの女の子が接触して転倒してしまったらしい。


「ダメだよ、松田さん。
迷惑なんて思ってないし、謝らないで」


「…ありがとうございます」



私…いつからこんなに弱くなってしまったんだろう。

このまま先生と一緒にいたら
泣いてしまいそうだ…