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優と私は家が近所で親同士が仲良いこともあって、小さい頃からいつも一緒だった。
でも、小学校を卒業するころ、両親の仕事の都合で隣街に引っ越した私は、優と違う中学校に通うことになった。
中学2年の夏頃、優にサッカー部の試合を観にいこうと誘われ、そこで初めて晃と出会った。
優の中学のサッカー部員だった晃は、ズバ抜けてサッカーのセンスがあり、試合でも一段と目立っていた。
試合中、度々優に視線を送る晃を不思議に思って「誰?」と尋ねたら、
彼は仲の良いクラスメートで、試合を見に来て欲しいと誘われた、と言った。
鈍感な優は全く気付いてなかったけど、きっとこの頃から晃は優が好きだったんだと思う。
それからは3人で会うことも少しずつ増え、私も気さくで明るい晃とすぐに仲良くなった。
そして、3人で同じ高校に行くため、頭の良い優に協力してもらいながら晃と私は必死になって勉強し、無事にこの高校に合格することができた。
