だけど、それは悲しい涙じゃなくて
清水君が優を想う気持ちが嬉しくてこみあげてきたもの。
清水君なら…
優を救い出せるかもしれない。
「だから松田さんに…」
「清水君。」
私は清水君の言葉を遮って、
最後の確認をした。
「どんな話を聞いても…投げ出したりしないと、その想いは変わらないと、、約束してくれる?」
ゴクリと喉を鳴らした清水君は、私にその強い目を向けて静かにうなづいた。
清水君の表情を見て安心した私は、
呼吸を整え、震える心を落ち着かせる。
そして、優のために
私の知っている限りのことを語り始めた。
「晃に出会ったのは…
中学2年の夏頃だったーー」
