そしてまた、キミに。




でも、清水君。

すぐには想いを消せないから…

もう少しだけ、
あと少しだけ想わせてください。



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授業が終わって帰ろうとしていたとき、
清水君に声をかけられた。


「松田さん…
ちょっといい?」

いつもの雰囲気と違って真面目な清水君。


「…どうしたの?」

「聞きたいことがあるねんけど…
ちょっとだけ時間もらってもいい?」


清水君が私に聞きたいことは、
なんとなく検討がついた。




人がいないところがいいという清水君の案で、屋上に来た。

着いてすぐ、清水君が言った言葉は
私の予想通りだった。


「坂口さんのことやねんけど…」


そんな気がしてた。

いつか清水君に優のことを聞かれるんじゃないかって。

それが、今日かもしれないと。




清水君が目を瞑って深呼吸する。

そして、静かに話し始めた。