そしてまた、キミに。

【愛子side】



4時間目の授業は少し早めに終わった。

トイレに行くと言ってから
戻ってこないまま終わっちゃったな…

優…大丈夫かな。




クラスメートたちは食堂に行ったり、
お弁当を広げたりしている。


私は優の鞄と自分の鞄を持って
教室を出た。


トイレにも保健室にも行ってみたけど、優はいなかった。

鞄はあるし帰ってないとしたら、
あとは屋上しかない。




階段を上って屋上についた頃に
丁度チャイムが鳴った。


閉まり切っていない扉を開けて、
いつも優が寝ている裏側へ回る。

見えた人影が優だと思った私は、
名前を呼ぼうと口を開いた。

でも…






「…っ…………」



衝撃的な場面に言葉を無くす。


耐えられなくなった私は逃げるように屋上をあとにしたーー