そしてまた、キミに。




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「んー…?」


いつの間にか寝てしまっていたようで、

目を覚ますと、隣にいたはずの坂口さんがいなくなっていた。



まだ意識がしっかりとしていない状態で
ふと頭に浮かんできたのは


…''大谷晃''

坂口さんが何度か口にした
あの名前だった。



坂口さんが何に苦しんでいるのかはわからない。

だけど彼が関わっていることは確かだ。



坂口さんの中にいる大谷晃を

坂口さんと大谷晃の関係を

どうしても知りたくて…



踏み込んではいけないコトだとなんとなく感じていたが、知りたいという身勝手な欲をもう止めることはできなかった。