どこおるやろ…
やっぱ屋上かな?
もしかしたら坂口さんが寝ているかもしれないので、音を立てないようゆっくりと扉を開く。
「あ…」
予想通り屋上には坂口さんが眠っていた。
どこか息苦しそうに呼吸をしている。
坂口さんの側に腰を下ろす。
触れたくなる気持ちを抑えて、端正な顔を静かに見守る。
「…ん……」
眉間にシワを寄せて
小さなうめき声を上げる坂口さん。
坂口さんを苦しめてるのは何…?
最近は笑顔を見せてくれることが多くて、
俺はその微笑みにいつも見惚れてしまう。
イルミネーションを見た帰りの車。
猫と戯れる姿。
たわいない話のふとしたときに見せる笑顔も…
坂口さんの笑顔は
俺の気持ちをどんどん大きくする。
