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目を覚ますと、
信じられないくらい心が落ち着いていた。
怖い夢も見なかったようで、
優しくて温かい感覚だけが残っている。
「…?」
左手に感じる違和感。
なぜか温もりと重みを感じる。
そして、左側から小さな寝息が聞こえる。
寝息のするほうへ顔を向けると、
微かにまつ毛を揺らしながら眠る綺麗な顔があった。
「……清水君…」
左手の温もりは、清水君の手によって与えられたもの。
離そうとしても、絡まり合った指がなかなかほどけない。
ねぇ、清水君。
「なんでここにいるの?」って
もう聞き飽きちゃったよ…
