「坂口さん…清水君のことどう思う?」
「え?」
突然清水君の名前が出てきて驚く。
なんで今清水君なんだろう。
「坂口さんの中で清水君の存在が大きいんじゃないかと思って」
「…」
不意をつかれたように
なぜかテンパっているアタシ。
「困らせるつもりはないんだけど、
坂口さん、最近よく笑ってるから」
清水君のことは…
考えると何かがその思考を止める。
「…愛子が…」
言い始めてやめたけど、
「松田さんが
清水君のこと好きなんだよね」
先生…知ってたんだ。
「でもさ、坂口さんが松田さんの幸せを願ってるように、松田さんも坂口さんの幸せを願ってると思う」
愛子がそういう人だってことは
よく知っている。
友達思いで、お人好しで、
優しすぎるくらいに優しいから。
でも、わからないの。
アタシは…
清水君のことどう思ってるんだろう。
