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ある日の放課後。
教室には宮本先生とアタシだけ。
「…最近、休まなくなったね」
「…」
1年前から先生はたまにこうやって
二人の時間をつくる。
そして、色んなことを話してくれる。
サッカー部のこととか、晃の家族のこととか、たわいない話も。
「大谷君の両親に話したんだ。
坂口さんが毎日学校に来てるって」
先生はあの日からずっと定期的に
晃の家族に会いに行っている。
ここから車で2時間程かかる家まで
月に一回は必ず行っているようだ。
先生の話だと晃の両親はアタシのことを
相当心配してくれているらしい。
アタシなんかよりずっとずっと大きな
衝撃だったはずなのに、、、
どうしてアタシの心配まで
できるんだろう…
