思い切ってそんなことを言うと、
晃は意地悪くクスッと微笑む。

『それは無理だな〜。
おじいちゃんになって、俺が死ぬ前に言うよ』


『えー、それあと何十年後ー?』

頬を膨らませて拗ねるアタシ。


『死ぬ前には絶対言うからさ。
…だからずっと俺の側にいてね』


『ずっと…?』



なんかそれ…

プロポーズみたい。


そう思うと急に恥ずかしくなって
自分の頬が赤く染まるのを感じる。

それを隠すように俯いていると、
晃が少しずつ距離を縮めてくる。


『ねぇ。

…触っていい?』



恥ずかしくて何も言えずにいるアタシに、

晃はゆっくりと近づいて
確かめるように優しく抱き締めると


『…あったかい』

と熱をもった耳元に囁いた。