そしてまた、キミに。




「お、重い荷物持ったおばあちゃん
助けてたら遅くなって…」


「…」

3人から冷ややかな視線を浴びる。


「…ウソです。
すいません」


「ハハハ」



「あ!
そのピアスあの時のやん」

松田さんの両耳に付けられたピアスを指差し、話をそらす。


「うん。
清水君が見つけてくれたのつけてきたの」


あの時、松田さんを送ってから
コンビニ辺りを探したら、すぐに見つかった。


「本当にありがとう」

嬉しそうにピアスに触れながら
微笑む松田さん。


「その笑顔みれたら
探しに行った甲斐あるわ」


危ないから探しに戻るなって言われたけど
きっと松田さんにとって
必要なものやって感じたから。