先生が持っている名簿を
今度は堂々と見た。
「なー、先生
おおたにっ…」
…ん?
少し離れた欄に書かれた名前を見て驚いた。
[マネージャー:坂口優]
さっきは"おおたにあきら"を探すのに必死で気づかなかった。
「坂口さんってサッカー部の
マネージャーなんや」
「うん。
まー、全然来てないけどね」
「坂口さんがマネージャーとか
想像できひんわ…」
なんか変な感じ。
「しっかりやってくれてたよ。
すごく気が利くし、俺なんかよりも
ずっとみんなのこと分かってた」
人に関心なさそうな坂口さんが
面倒を見ていたなんて…
やっぱり想像できひん。
