ある日『安西美波』からメールが来た。


「誰これ?こんな人登録したっけ?」


安西美波が誰なのかはまったくわからなかった。


内容を見てみると、とても無視することのできないものだった。


『私を殺したのはお前だ!死んで償え!自分で死ねないなら呪ってやる!』


「えっ…!?」


心臓が明らかにドクンと音をたてた。


――殺した…私が…?


「癒乃、どうしたの?大丈夫?」


隣にいた湊に心配された。


黙って湊にメールを見せると


「うわっ…なにこれ、怖い…!癒乃、本当に安西美波が誰か知らないの?」


と聞かれた。


安西美波…私はもともと人の名前を覚えるのが得意じゃない。


到底記憶にあるわけがなかった。


「うーん…全然覚えはない」


「そう…」