───龍太side
放課後、俺はクラスに残っていた。
あー、めんどくさ。
なんで俺が実行委員なんかやらなきゃいけねーんだよ。
別にさ、俺じゃなくてもよくね!?
心の中でブツくさと文句を言いながら、時計を見た。
…まだ、会議まで時間あるな。
俺はそのまま、眠りについた。
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───…
「…っん、あ、れ…?」
ゆっくりと瞼をあげると、そこは教室だった。
あ、俺寝てたのか。
(そろそろ帰る、か…って)
今、何時だ?
冷や汗が、頬を伝った。
「5時、40分…」
呟いた瞬間に、ダッシュで会議室へと向かう。
「やべ…」
会議は5時半から。
10分も遅れた…。
最悪だ。
…ったく、なにからなにまでツイてない。
何で俺が走んなきゃなんねーんだよ。
俺は勢い良く扉を開けると、「遅れてスミマセン。」といって席に着いた。
「それでは改めて、一年S組さん。自己紹介をお願いします。」
司会が告げると、俺は立って挨拶をした。
「一年S組の実行委員になりました、志堂龍太です。よろしく。」
それだけ言うと、もう一度席に座る。
そこで気がついた。
…先輩、実行委員だったんだ。


