私は今日高校生になる。
今日が入学式。
はじめての学校。
はじめてのクラス。
はじめて会う人。


はじめてだらけの新しい生活。
私は






大っ嫌いだ。










嫌になるほど清々しい朝。
カーテンをあける。
朝日が眩しい。

「高校生…かぁ」

新しい生活は苦手だ。
『出会いには別れがあり、別れには出会いがある。』

私は別れるのが嫌いだ。
単純に寂しいから。
私は出会いを楽しみにできることはできない。



そんなネガティブなことを朝から考えてるとダルくなる。
考えるのはやめよう。


コップ一杯のコーヒーを飲み干し家を出た。










徒歩で15分くらいの場所にある高校。
すごく遠く感じる。



ボヤーっとしてると声をかけられた。

「ねぇねぇ今暇??」


暇なわけないでしょ!
制服着てるのがわかりませんかー??

心の中でそぉ思った。


「ねぇねぇ聞いてるー?」


無視。



「ちょっと〜いい加減怒るよー」



無視。



「おぃ!!いい加減にしろ!!」


男の手が私の肩に触れた。

その腕をつかみ一気に背負い投げ。


「ナンパするんだったらほかをあたって下さい。」

男を睨みつける。


あとから三人の男がケラケラ笑いながらこっちにむかってくる。
私はかまえた。


「大丈夫大丈夫!俺らはそいつを回収しに来ただけだから!」


どうやらナンパして来た男を回収しに来たようだ。
私は「さようなら。」の一言だけを言ってその場から離れた。








入学式はもうはじまっていた。

私はでるのが面倒なので屋上に行くことにした。
全校生徒が入学式に参加してるため屋上に行ってもばれなかった。





屋上につくと先に先約がいた。


赤いネクタイ。
同じ一年だ。
彼は私に気づき「入学式サボるなんて悪いなぁ」と笑った。

「あなたも同じでしょ?」

私も笑いながら彼に話しかけた。


「名前は?」
彼が私に聞いた。
「工藤聖月(くどうみづき)貴方の名前は?」
「俺は進藤綾人(しんどうあやと)俺、あんたのこと知ってるわ。」
「私も貴方のことよぉ〜く知ってる。」

『ケンカが強いって有名の!!』

二人の声がかさなった。

私たちは顔を見合わせて笑った。







高校生活のはじまりは
いい感じだった♪