『信じてみるのが怖いの?』

「え!?」

『誰だって、一歩踏み出すのには勇気がいる。』


「…。」

母は、僕の頬を優しく触れた。


『あなたは失う恐怖を知っている。


だけど、絶望したままでは何も変われない。


光を失って目を閉じて
耳も、口も、心も閉ざしてしまった。』


「…。」