ミカンとおれんじ ~High School~

萩尾くんはそれを見て頷くと、「来て」と言って歩き出した。


慌ててそれを追いかける。


どんどん公園から離れていって、15分くらい歩いた頃。


急に萩尾くんは足を止めた。


「ここ」


とあたしの方に振り返って言う。


......え、ここ?


あたし達の前にあるのは、貸し切りスタジオだった。