ミカンとおれんじ ~High School~

公園に着く。


公園のベンチで、萩尾くんは待っていた。


「萩尾くん!!」


呼びかけると、萩尾くんはあたしの方へ振り返った。


「ごめん、遅くなって」


「ううん、別に」


そう言う萩尾くんは、Tシャツにゆるめのパンツという軽装。


だけど、初めて見る私服に何だかドキドキした。


「あの、ギター持ってきたけど」


心臓の音が聞こえないか気にしながら、あたしは肩にあるギターを見せた。